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3Dプリンター購入のための助成金・補助金の制度

3Dプリンターは、製品開発や研究において大きな力を発揮します。小型であまり精度の高くないものであれば数万円程度から導入が可能です。しかし大型で高性能なものとなると、最低でも50万円を超えるような値段となり、導入費用はかなり高額になります。さらに電源工事や空調工事、材料保管場所確保などの設置場所の整備費用も必要になる場合も少なくありません。

3Dプリンター導入費用を少しでも軽くする方法が、この助成金、補助金の活用です。3Dプリンター購入時に利用できる助成金、補助金について紹介します。

助成金・補助金とは

3Dプリンター導入にあたって、返済不要な現金が支給されるケースは大きく分けて2つあります。助成金と補助金です。

助成金とは、国や自治体が支給するお金であり、提示された条件を満たしていれば、申請することで支給されます。雇用の拡大や、職場環境の改善、研究活動の促進などの目的で支給されています。国や自治体ではなく公益財団などが募集している助成金の場合、財団の趣旨に合致しているだけでなく、より多くの人の福祉に役立つことや、国際競争力強化の効果が高いなどが審査され、優れた事業のみに支払われるケースが多いです。

補助金は、同様に国や自治体が募集しているものですが、受給申請を提出し、審査を経て採択されることにより支給されます。補助金の目的は、事業者が支給された補助金を使用して雇用の充実や事業の継続、画期的な製品開発などを行えるようにすることにあります。

助成金と補助金は仕組みが少し異なりますが、共通しているのは雇用環境の改善や、画期的な発明など、社会全体の利益に役立つものに支払われる点です。

助成金・補助金のメリット

助成金・補助金を受けるメリットについて、項目ごとに解説します。

①資金調達の選択肢が広がる

助成金、補助金を活用するメリットの1つは、融資と異なり原則的に返済の必要がないことです。支給は基本的に事後支給となるので一時的に導入資金は必要になりますが、支給された後は経営に不可欠な資金に余裕ができるため、3Dプリンターを導入した後の開発、研究に資金を使うことができます。

②対外的な信頼力が上がる

助成金、補助金の申請をすることは、公的機関により、

  1. ①事業が条件と合致しているか
  2. ②事業の計画性や将来性は十分あるのか

などを審査されることになります。審査を通過することで、公的機関から認められたこととなり、対外的な信用力が上がることになります。

さまざまなサポートが受けられる

助成金、補助金を支給した国や自治体、公益団体は、支給した資金が事業で適正に使用され、企業が目的に合った成果を十分に上げることを目標としています。そのため、支給した企業に対して、無料の経営相談や技術者の派遣などの様々なサポートを行っている場合が多いです。

助成金・補助金の仕組み

助成金と補助金の仕組みは、支給元としては、国や自治体、公益団体で同じです。返済義務が原則的にない点や、支給時期が事後支給ある点なども同じです。

大きな違いは、助成金は提示条件さえ満たせば受けることができる制度であるのに対し、補助金は事業計画書などの審査を受けて採択されれば支給されるという点です。また、補助金では会計審査や、事業への使用を証明する書類の審査などもあるのが通常です。

助成金・補助金の窓口

助成金、補助金の情報は、支給を行う国や自治体、公益団体が発表しているので、各機関の窓口やホームページ上で探すことができます。主な公的機関の窓口は、経済産業省や各地域の経済産業局、中小企業庁、独立行政法人中小企業基盤整備機構などです。また、商工会議所などに相談窓口が設置されているケースもあります。ネット上に助成金、補助金の情報をまとめているサイトもあるので、そちらの情報を元に、各窓口に問い合わせることもできます。銀行や税理士などの資金計画に関する専門家に相談することも非常に有効です。

まとめ

助成金、補助金を受けるには、申請書類の準備や手続きが非常に多く、大変手間のかかるものではありますが、活用することで無理なく3Dプリンターの導入を行うことができます。是非活用を検討してください。

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