3Dプリンター利用ガイド: 本格検討編

3Dプリンターイメージ

上司に言われて急に3Dプリンターを導入することになった時の処方箋(2)

業務用3Dプリンターを導入する前に、気を付けなければならないチェックポイント、今回はその第二回目(Q9~Q15)です。

3Dプリンター運用で重要な25のポイント(2)

 

Q9:利用体制(一か所、または複数箇所/部署で運用)は決まっていますか?

1つの部署内の数人で使用するというのであれば、個々の対応で処理できるので問題はありません。しかし、複数の部署で利用する場合は、導入時の計画と導入後の運用を考えた内部調整が必要となります。各部署間での調整なくすすめてしまうと、導入や運用に失敗します。
導入前から、導入後まで各部署から集まる導入の為のチームをつくり、導入時から導入後までの流れを綿密に計画しておくことが、効率的で高い効果を生み出す3Dプリンターの導入、運用につながります。

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Q10:材料や製造方式によって場所に制限がある事を知っていますか?

粉末焼結積層造形方式の3Dプリンターは粉末が飛散しないように排気設備の工事や材料粉末の保管庫の設置などが必要となります。光造形方式ならば、空調の他に洗浄するための水設備が必要となります。これらの設備が用意できない環境には、該当の造形方式、材料を使用する3Dプリンターは設置できません。
造形方式や材料により必要となる設備を確認し、設置場所での設備工事や設置が可能であるかを事前に確認しておく必要があります。

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Q11:ランニングコストを考慮し、具体的に年間や月間など全体としてどのくらいの数字になるか把握できていますか?

造形方式によりランニングコストが異なります。材料そのものの価格が異なるだけでなく、使用する材料の量もコストに影響します。例えば、同じサイズのものを作る時、粉末焼結積層造形方式はサポート材が不要ですが、材料押出堆積方式は必要なためその分多くの材料を使用とします。また、粉末焼結積層造形方式は、造形されなかった粉末は再利用が可能です。他にも、造形に時間がかかればそれだけ電力を消費することになるので、造形速度も、稼働にかかるランニングコストに影響してきます。さらに複数箇所で運用する場合は、材料や製造物の輸送コストも発生します。装置そのものの価格差だけでなく、ランニングコストも考慮して造形方式を選択しましょう。

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Q12:サンプルの評価は完了していますか?

導入を検討している3Dプリンターで実際に造形したサンプルを評価しておくことで、希望するサイズや精度、強度を持った造形ができるのかがわかります。事前になるべく多くのサンプルを評価しておくことが、導入での失敗を防ぎます。
サンプルの入手やテストプリントの要望に柔軟に対応できるメーカー/代理店を選ぶことも、導入時の失敗を防ぐのに有効です。多くの機種を扱っているメーカー/代理店ならば複数の機種でのプリント結果を比較できます。メーカー/代理店を選ぶ際は、そういった具体的な事例を豊富に持っているかどうかを判断の基準に置くと良いでしょう。

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Q13:導入するマシンの詳細な仕様は確認していますか?

導入を検討している機種で造形できるサイズが、作りたいもののサイズのギリギリの大きさであった場合、希望する精度を出すことができなかったり、造形に予想以上の時間がかかる場合があります。そのため詳細な仕様を確認して余裕をもったサイズ選択をする必要があります。また、扱える材料の種類や、造形時に発生する熱の温度、必要な設備など、造形方法や設置環境に関することも事前に仕様についてよく確認しておくことで、機種選択で失敗する可能性を減らすことができます。

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導入前から導入後までの様々な気になるポイントを解説(第一回)
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導入前から導入後までの様々な気になるポイントを解説(第回)
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Q14:関係部門との内部調整は済んでいますか?

大型で付帯設備が必要な装置の導入や、複数の部署にまたがって使用するという場合は、部署間で内部調整を事前にしておく必要があります。無計画な導入は、運用面でも失敗することになり、期待通りの生産能力が発揮できなくなります。関係部署と調整を行い、管理者を明確に決めて、運用面も含めた取り決めを事前に行うことが重要です。

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Q15:運用管理者は決まっていますか?

3Dプリンターの運用では、造形用のデータを作る人と、装置の操作をする人と、それらを統括する運用管理者の3つの立場の人が必要となります。運用管理者は、運用状況全体の管理統括を行い、問題解決や設計者とオペレーターとの橋渡しなど、運用に係る調整も行います。複数部署にまたがり使用するような場合、運用管理者を決めずに無計画な運用を行うと、思うような生産能力を出すことができなくなります。3Dプリンターを効率よく運用するためには、運用管理者がしっかり計画を立てて管理統括することが導入の成否を分ける重要なポイントになります。

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導入前から導入後までの様々な気になるポイントを解説(第回)
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3Dプリンター運用で重要な25のポイント(3)

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